誰かの努力が、
胸の奥をそっと押してくれたりする。

僕のお客様は、
女性アイドルが好きな方が多いので、
動画を観て勉強することもあります。

最初から完璧だったわけではない人が、
少しずつ、自分の可愛さや自信を掴んでいく姿。

カラコンを忘れた朝は、
きっと誰がすれ違っても気づかない。
でも、ドンキでカラコンを買って、
またステージに立つその瞬間、
彼女は誰よりも眩しく輝いている。

努力って、見せびらかすものじゃなくて、
静かに積み重ねていくうちに、
気づけば誰かを照らしているんだと思う。

その姿を見ていると、
不思議と心があたたかくなるんです。
まるで、自分も同じ時間を
生きているような気がして。

誰かが懸命に頑張っているだけで、
自分の孤独が少しやわらぐ瞬間があります。
ああ、自分もまだここにいていいんだなって。

彼女が光を選んでステージに立つとき、
自分の中の“まだ諦めていない部分”が、
そっと息を吹き返すようで、
その温度に救われるんです。

僕も、そんなふうに生きていきたい。
誰かの頑張りを見て、
もう一度、自分のエンジンを
かけ直せるような人でありたいです。

僕もまだ途中で、
立ち止まる夜もありますが、
それでも同じ方向を見て、
一緒に光のほうへ走っている気がします。

そして、もしも、
あなたにとって僕もそんな存在になれたなら、
それほど嬉しいことはありません。

頑張りすぎた夜は、
少しだけ力を抜いて、
どうぞ隣を見てみてください。

ちゃんと、僕がいますから。

＊ 広臣 - HIROOMI - ＊